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b-monsterパフォーマーの横顔"SAYU"「楽しみながら、激しい運動ができる幸せ」

MONSTERS | 2020.01.14
b-monster sayu

情熱的なパフォーマンスと細部まで考え抜かれたプログラムで支持されるSAYU。常に高みを目指し、自分に厳しい彼女のその意識の高さは一体、どこから生まれたのか。その原点に迫った。

 

ハンドボールの日本リーグ選手、ビーチハンドボールの日本代表選手のキャリア

b-monster sayu

京都府出身です。父が野球、母がバレーボールの指導者、姉と兄がそれぞれバレーと野球に励むスポーツ一家に育ちました。私自身は小学校で柔道・バレー・野球・陸上を、中学からはハンドボールをやってきました。

中3の時、個人としてJOC(ジュニアオリンピックカップ)の大会に京都府選抜に選ばれ、チームは全国3位に。高校は当時日本一のチームがあったので優勝できませんでしたが府で2位。大学ではハンドボール以外にビーチハンドボールを夏季だけやっていましたが、日本代表に選ばれアジア選手権に出場したこともあります。大学卒業後は就職を一度考えましたが、スカウトされ日本リーグの実業団に入りました。

 

現役引退後もスポーツと関わりのある道へ

b-monster sayu

3年が過ぎた頃、自分の中で区切りをつけたくて、デンマークに単身渡りました。デンマークはプロリーグが7部まであるハンドボールの発祥国なんです。三週間にわたり、さまざまなチームの練習に参加。誘ってくれたチームはありましたが、潔く現役生活に終止符を打ちました。

その後、教員免許を持っているので学校の体育教師になることも考えましたが、よりスポーツと関わりのある仕事に就きたくてフィットネスのインストラクターを目指すことに。そこで興味を持ったのがb-monsterです。新しさがあること、また前に気分転換と自主練を兼ねキックボクシングをやっていた経験もあり、応募しました。

 

新しさへの挑戦が研修時代の活力に

b-monster sayu

研修ですが、体力的には問題はなく、スタジオプログラムも1日に3~4本受けていました。でも音楽を動きで表したり、高揚感を作るなど、エンタメ的表現の練習は苦戦しました。表現に正解はありません。長年、点を取る、試合に勝つなどの明確なゴールがあってそこに向け努力してきた自分にとっては未知の領域だったんです。

ただそれが辛かったかというと、そんなことはありません。毎日ライブやダンスの映像を観たり、音楽を聴いたり。ハンドボール時代から〝周囲の3倍やって、ようやく人並み〟という意識できたので、同様に努力を重ねて研修に。何より新しいことへの挑戦が楽しく、充実していました。

テストは合格。安心はしましたが、正直にいうと嬉しさはなく、むしろ出来なかったに対する反省ばかりが残りました。悔し涙が止まりませんでしたね。

 

転機となったSteve Aoki

b-monster sayu

デビューは2018年6月29日、最初は青山スタジオ所属です。その後、恵比寿に異動して現在に至りますが、自分の転機になったのは昨年2018年12月に担当したイベントプログラムSteve Aoki。

私はプログラムを作る時、自分がやってきたトレーニングを応用した独自のサーキットパートに重きを置いて考えるんです。ですがSteveはリズミカルで高揚感溢れる曲ばかり。聴いた瞬間からイメージが膨らみ、初めて音ハメを中心に作りました。そこに自分ならではのサーキット要素を加えたところ、強度は高いけれど、音楽と一体化していることで最後まで頑張れるーーずっと思い描いていた理想の〝キツくて楽しいプログラム〟ができた感触があったんです。メンバー様の反応も「また受けたい」「とにかく楽しい」と上々でした。

それまでは自分の中で正解が見えず、ずっと試行錯誤を繰り返しながらプログラムをやっていたんです。今は随分改良しましたが、vol.1(e)もvol.2(e)も「もっといいものができるんじゃないか」と悩みに悩んで作りました。でもメンバー様が求めるものが何か、自分が目指す方向がどこか、Steveを機に見えてきたんです。そして自分の大きな自信となりました。そこからは迷いなく前に進んでいけるようになりました。

 

豊かなスポーツ経験を生かしたプログラム

b-monster sayu

いま私が担当しているプログラムは2つです。vol.1(e)は〝お腹と腕〟がコンセプト。両方の部位をいじめぬくよう作りました。サーキットにはプッシュアップ、シットアップなどの動きがふんだんに入っています。一方でシャドウパードがない2部構成で、パンチも十分に打ち込めるようにしてあります。

vol.2(e)は〝お腹と下半身〟。サーキットは追い込んでは休み、休んでは追い込むというインターバル形式で、レッグレイズやバッククロスランジなどの動きを入れ、効果的な筋力アップを図っています。パンチではスイッチスタンス(利き手と逆のスタンス)で行うパートを取り入れていて、右半身と左半身のバランスを整えながら打ち込めるように。また展開が早く頭の切り替えが常に必要なので、脳トレも入っていますね。

私のプログラムは確実に筋肉痛がくるような動きを取り入れて考えてあります。なのでメンバー様からはよく「キツい」と言われますし、自分でもそう思います。ですが、それを楽しみながらついてきていただければ、確実に結果はついてきます。またvol.2は特にそうなんですが複雑な動きが多いので、初見だと完全にはできませんが、回数を重ねることで自分の成長を実感できるはず。是非チャレンジしていただければと思います。

スタジオ全体を巻き込みたい

b-monster sayu

プログラムで心がけているのは全力で動くこと。研修時代、たくさんのプログラムを受けていた時に一緒に動いてくれているパフォーマーのほうが、自分もやるぞという気持ちになりました。また私はダンスなどで魅せることができないので、それでメンバー様を鼓舞できたらと思っています。

あとはプログラムによって見せ方を変えること。クールな曲の時はストイックに、明るい曲は笑顔で躍動感いっぱいに。曲の世界観を大事にしながらメリハリをつけ、メンバー様に45分間を新鮮な気持ちのまま、楽しんでいただければと思っています。

最近は3列目など後ろのメンバー様を意識してキューイングするようにしています。皆さん全員が見られている意識を持っていただきたいですし、スタジオ全体を巻き込んで、盛り上げていきたいですし。敢えて人がいないところに向かい、広々とキューイングすることもありますね。

  

高いパフォーマンスを支えるルーティーン

b-monster sayu

プログラムを行う直前は、いつもルーティーンをを大事にしています。まず音楽を聴きながら発声練習をし、靴紐を締めながら意識を集中させる。ステージに立てることに感謝し、その場に全力を捧げる気持ちを持ち、気分を高めていく。ーーそれらは何よりメンタルを整えるために重要なことです。初期の頃、自分のパフォーマンスに好不調の波があることが気になっていたんです。ですがハンドボール時代、身体が不調でもメンタルが整っていれば、いいパフォーマンスができたことを思い出しました。常に100%のパフォーマンスするため、そんな風に常にメンタルの管理を大事にしています。

またプログラム中は無心でやるようにしています。デビュー直後はやりながら、あれを言わなきゃ、これをしなきゃと頭がいっぱいでした。でもある日、そんな風に考えてやるのは練習だなと思って。本番は何も考えなくてもすべてが出来て、現場の動きに臨機応変に対処できなければいけない。ハンドボール時代も余計なことを考えず、試合にだけ集中して動くとすごく調子がよかったんです。スタジオでもプログラムに集中し、メンバー様が満足のいく45分間をおくれることだけに意識を張り巡らせています。

趣味は音楽、料理、そして……?

b-monster sayu

趣味は音楽です。最近、ロックにハマっているので、ネットで探してよく聴いています。あとは料理です。小さい頃から母の手伝いをして好きになりました。いろいろと作りますが煮物なんて得意です。それとこれは純粋な趣味ではないかもしれませんけど、コリオ作りも大好きです。休みの日にずっと考えていることもありますね。

いま、すごく青春しているかもしれません。

b-monster sayu

b-monsterはパフォーマー全員、個性が異なるし、スタジオによってもカラーが違う。なのでいつでも新鮮な気持ちでプログラムを受けられることが素晴らしいと思います。あとはエンタメ感がいっぱいで、楽しみながらキツい運動ができること。普通のフィットネスは「キツい運動をやらなきゃ」「行かなきゃ」って気持ちになりがちですけど、b-monsterは「キツいけど楽しいからやりたい」「行きたい」って気持ちになれる。長年、厳しい世界でスポーツに取り組んできただけに、すごく新鮮で魅力的に映ります。

私自身は普段、メンバー様の声にすごく元気をいただいています。先日も「仕事を辞めようと思ったけど、SAYUさんのプログラムを受けて元気になったので、いまも頑張って続けています」と言っていただきました。そんな風に誰かの人生に関われるなんて感激です。メンバー様がボディメイクや毎日の生活の中で元気を得て、幸せな気持ちになっていただけるよう、さらに頑張って、日々成長していきたいです。

誤解を恐れずに言えば、私にとってb-monsterは、仕事とは違うんです。部活でやってた頃のハンドボールに近いというか。うまくなりたいからやるし、メンバー様に喜んでいただきたいからやる。それこそステージに立つだけで楽しくて仕方ない。家で準備することもまったく苦じゃありません。仕事だからやってる感覚はゼロですね。そう考えると、すっかり大人なのに、今、すごく青春しているかもしれません。

 
b-monster.fit 未来を変えるパフォーマー募集
ライター:Tomoki Ohno
音楽制作会社、カルチャー誌での勤務を経て、フリーランスの編集者・ライターに転職。現在は雑誌やウェブサイトなどで、音楽をはじめエンタメ、スポーツ、飲食などの記事を執筆。b-monsterは、約2年にわたって週3~4日ほど通っている。

phoho by Jun Yamashita
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