"二人のための食卓" TABLE FOR TWOが目指すもの
b-monsterにて開催中の「TABLE FOR TWO×b-monster 食・メイク・プロジェクト」。
b-monsterのレッスンで会員さんが消費したカロリー300kcalにつき1食分の給食を開発途上国の子どもたちへ寄付をさせて頂く取り組み。
このプロジェクトがきっかけで「TABLE FOR TWOって何だろう?」と気になった会員さんも多いのではないでしょうか?
今回は「食・メイク・プロジェクト」の実現にご協力いただいた「TABLE FOR TWO」東京事務所にお伺いし、この団体のこれまでの取り組みなどについてお聞きしてきました。


TABLE FOR TWOとは?
TABLE FOR TWOを直訳すると「二人の食卓」という意味。先進国の私たちと開発途上国の子どもたちが、時間と空間を越え食事を分かち合うというコンセプトです。
現在多くの企業が参加しているのは、各企業の社員食堂や店舗などでTABLE FOR TWOヘルシーメニューを購入すると、代金の内20円が寄付となり、飢えに苦しむ世界の子どもに給食1食分をプレゼントすることができるというシステムです。気軽に社会貢献と社員のメタボ予防ができるという日本発の一石二鳥の取り組みは、いまや世界10ヶ国以上に拡がり、アフリカ、アジアの子どもたちに5,500万食以上の温かい給食を届けています。

ミッションは「食の不均衡」の解消
現在、世界には10億人が貧困によって栄養不良や飢餓などの状態に置かれている一方、20億人以上の数の人が食べ過ぎによる肥満や生活習慣病に悩まされています。
生きていくために必要な食料が手に入らず命を落とす人がいるのに、食べ過ぎによって健康を害する人がいる、という食にまつわる皮肉な現象がグローバルに起きています。
TABLE FOR TWOのミッションは、こうした、いわゆる「食の不均衡」から生じる問題に対して、開発途上国・先進国の両側からアプローチして、これを解消していくことです。
TABLE FOR TWOに参加することによって得られる地球人としての一体感と思いやりの心が、現在の世界にとって不可欠だとTABLE FOR TWOは考えています。
少人数の運営ながら、多くのサポーターに支えられている

TABLE FOR TWOは正社員が5名、パートが5名という小さな組織ですが、マッキンゼー・アンド・カンパニー出身の代表・小暮様をはじめ、民間出身のビジネス・プロフェッショナルが少数精鋭で効率的に事業を運営しています。
少人数の運営でありながら、5,500万食の給食を届けるための寄付を募ることができた背景には、TABLE FOR TWOの活動に共感し、応援してくださる強力なサポーターの存在が欠かせません。
日本を代表する企業の経営者、ベンチャー企業の創業者、弁護士やコンサルタントなどのビジネス・プロフェッショナル、さらには若手社会人や学生など、多くの方に支えていただきながら、活動の輪を広げています。
TABLE FOR TWOは、世界経済フォーラムの会議がきっかけ

2006年夏、カナダのバンクーバーで開催された世界経済フォーラムの会議において、世界問題について話し合われていました。生活習慣病や肥満の問題をを話し合うテーブルのすぐ隣では世界の飢餓について話し合われていました。世界の食の不均衡さを一緒に解決することはできないか?とその場にいたTABLE FOR TWOの創業者3名が行動を開始することになります。
2007年、TABLE FOR TWOスタート。国内の社員食堂へアプローチを始めました。時代背景として企業へのメタボ健診が義務化されたこともあり、大手商社が取り入れ、口コミで同業他社へ紹介していただき次々と広がっていきました。
2011年にはトヨタ自動車の本社食堂に参入しました。現在では62の食堂すべてで取り入れられています。

2014年からスポーツプログラムを開始しました。運動によって消費したカロリーを開発途上国へ寄付するシステムです。
2015年には埼玉西武ライオンズとコラボし、選手・ファンの消費カロリーを寄付するチャリティイベントも開催されました。
2015年のミラノ万博の際、日本館にてTABLE FOR TWOが紹介されました。それを機にヨーロッパ展開を始めます。
2017年でTABLE FOR TWOは10周年。活動はいまや世界14カ国にのぼります。現在では企業や大学の食堂をはじめとして、約650の団体が参加しています。
そして2018年。いよいよb-monsterとのコラボレーション「食・メイク・プロジェクト」が実現しました。「食・メイク・プロジェクト」については、次回、TABLE FOR TWO側で実現に尽力していただいた張様へのインタビュー記事にて詳しくご紹介したいと思っております。ぜひ、続編もご覧ください。
編集後記
社会貢献というと募金や寄付など、する側から受ける側への一方通行な行動が多い印象でしたが、TABLE FOR TWOでは、ヘルシーメニューや運動などで自身の健康を促進しながらも誰かの役に立つという「する側受ける側双方」にとって良い結果を実現させる画期的な仕組みです。
「食・メイク・プロジェクト」も、カロリーを通じて、b-monsterと会員様とのインタラクティブなやり取りができるだけなく、会員様とアフリカの子ども達がどこかでつながっている。見方次第ではとてもロマンの感じられる取り組みです。そんなロマンティックな取り組みが実現できたことも、TABLE FOR TWOさんのおかげでした。今回のイベントを通じて、少しでも皆さまの気づきが生まれれば嬉しいと感じております。



